整体と鍼どちらがいいの?鍼灸整骨院のプロが解説

「整体と鍼のどちらが自分に合っているのだろう?」

と迷われる方は多いかと思います。

今回は、整体と鍼はどちらを受けたらいいのか分からない方に、

鍼灸整骨院に勤務する柔道整復師・整体師の視点から、

整体と鍼の違いや選び方のポイントについて、

私、柔道整復師かつ整体師の見解を交えてご解説していきます。

整骨院へ来られる方は施術メニューが決まっていない方も多い

整骨院へお越しになられた方にカウンセリングをすると、

最初の段階では特に施術メニューは決まっていないことが多く、

「自分の症状が改善するのであれば、施術メニューは何でもよい」

という方が私の整骨院では多く見られます。

ですので、施術メニューが決まっていない、迷っている方に対しては、

私の整体院・整骨院では、柔道整復師や整体師が判断をして、

整体がいいか、鍼の方が良いかをご提案させていただき、

最終判断をお客様にしていただく形が多いです。

しかし、お店によっては施術メニューが鍼灸のみ、もしくは整体のみで、

事前に鍼灸院へ行くのか、整体院へ行くのかを選ばなければならないケースも多いと思います。

整体と鍼は、それぞれ異なるアプローチと特徴を持っており、

整体と鍼どちらでも問題ないという症状もありますし、

症状や体質によって整体が良かったり、鍼の方が良かったりいたしますので、

その方に合わせてご提案させていただいております。

さらには、同じ肩こりや腰痛の症状でも、鍼が良いのか整体が良いのかは異なる場合もあります。

整骨院には肩こりや腰痛といったお体の症状でお越しになられる方は多いですが、

同じ肩こりや腰痛でも、その方のコリ具合・状態によって、またその時の状態によって、

整体と鍼灸どちらが良いか、どちらでも特に構わないのか、

その時々によっても異なることもあります。

症状に対しての大まかな目安として、得意分野は整体と鍼でそれぞれありますので、

ご説明していきます。


1. 整体と鍼の違いとは?

まず、整体と鍼の違いについて簡単にご説明させていただきます。

整体

整体は、体のゆがみや姿勢を整え、筋肉や関節の調整を通じて、

体のバランスを整えることを主な目的としています。

筋肉の緊張を緩め、関節の可動域を広げることで、

痛みや不調を改善するよう働きかけるアプローチになります。

猫背の姿勢や体の歪みなどから生じる肩こりや腰痛、猫背の姿勢の改善に効果が期待できます。

鍼は鍼の刺激は表層の筋肉から深層部までの筋肉へ直接的アプローチが出来ます

この深層部までのアプローチがダイレクトに出来るという点は、

鍼治療の大きなメリットで特徴です。

また鍼は経絡やツボに鍼をすることで、気や血の流れを調整し、体内のバランスを整える施術です。

さらに、自律神経の働きや血行を促進し、痛みや炎症を和らげる効果も期待が持てます。

ぎっくり腰や寝違え、スポーツのケガや痛みなどの急性的な症状にも対応することができ、

慢性的な不調、頭痛、神経痛、内臓の不調などにも対応できることが特徴です。

マッサージによるほぐしではほぐれないような、固まった筋肉のコリからくる肩こりや腰痛、血行不良などからくる筋肉の萎縮に対して、鍼はダイレクトに刺激が届くため、

筋肉の修復を促し、血流を整えるように働きかけます。

筋肉が凝り固まってしまってほぐれにくい場合や、深層部まで固まった肩こりや腰痛に対しては、

整体での施術よりも鍼をお勧めいたします。


2. 整体がおすすめのケースとは?

整体が効果的とされるのは、特に「骨格や筋肉のバランスを整えたい」ときです。

以下のようなケースでは整体が向いています。

  • 姿勢の改善
    猫背や反り腰、ストレートネック、体の歪みなど、姿勢の乱れが原因の不調には整体がおススメです。体のバランスを整えることで、姿勢が改善し、長期的な痛み・コリの予防につながります。
  • 軽度~中程度の筋肉の緊張や疲労回復
    軽度から中程度の肩こりや腰の張りやコリなど、筋肉の緊張がある場合にも整体がおすすめです。筋肉をリラックスさせ、血流を改善することで、疲労回復や筋肉痛の軽減が期待できます。
  • スポーツによる筋肉のケア
    スポーツでの怪我の予防や、運動後の筋疲労のケアにも整体は有効です。筋肉の調整や柔軟性を高めることで、怪我のリスクを軽減します。

3. 鍼がおススメの症状やケース

鍼治療は、頑固な肩こりや腰痛などの中度から強度の筋肉のコリ解消

慢性的になっているお体のコリや症状におススメです。

また、自律神経のバランスを整えたい方、

「内臓や神経系の不調が気になる」という方にもおススメです。

急なぎっくり腰や寝違え、

スポーツでの痛みや疲労回復にも、鍼はお勧めです。

鍼は続けてメンテナンスでお越しになられますと、

経験上、比較的多岐にわたっての症状の改善に期待を持つことができ、

続ける事で筋肉の柔軟性が高まるというのを現場で実感しております。

個人的には鍼はお体のメンテナンスにお勧めです。

以下のような場合には、鍼が効果を発揮することが多いです。

神経痛や慢性的な痛み

鍼は神経の働きを調整するため、坐骨神経痛や五十肩など、神経痛の軽減に効果的です。慢性的な痛みやしびれがある方もおススメです。

自律神経の乱れ

鍼は自律神経を整える作用があり、不眠やストレス過多、冷え、食欲不振といった症状にも対応可能です。心身のバランスを整え、リラックス効果も期待できます。

内臓の不調

消化不良や便秘など、内臓機能の改善を目指す方にも鍼治療が適しています。鍼を使用して内臓に対応するツボを刺激し、血流を促進して内臓の働きをサポートします。

寝違えやぎっくり腰、スポーツでの痛みやケガ

鍼は寝違えやぎっくり腰、スポーツでの痛みやケガなどで痛めた筋肉の修復を促すのにもおススメです。

頑固な肩こりや腰痛

鍼は深部までのダイレクトアプローチによって奥まで凝り固まった肩こりや腰痛の解消におススメ。

また、関節周りの筋肉をゆるめることで、膝関節の痛みや股関節の痛み、肩関節の痛みの緩和、解消におススメです。

鍼がおススメでない方やケース

しかし、肌が敏感で痛みを感じやすい方や、鍼に対して恐怖心が強い方にはお勧めいたしません。

体が緊張すると変な力が入ってしまい、リラックスできません。

そのような方に鍼をする場合は、鍼の刺激量を調整して軽めの刺激にすることも可能です。

しかし、このような方は、鍼施術はせず、整体施術でしばらく症状が改善されるのか様子を見られてもいいと思います。

また内臓の不調や自律神経の乱れがあまりない方で、

筋肉も柔らかく、普段から肩こりや腰痛などそれほど自覚がない、あまり凝っていないという方は、

整体で良いと思います。


4. 整体と鍼を組み合わせた治療のメリット

整体と鍼は、それぞれ異なるアプローチで体の不調に働きかけるため、両方を組み合わせることで相乗効果が期待できます。

例えば、肩こりがある場合、まず鍼でツボを刺激して血流を促進した後に整体で筋肉のバランスを整えることで、さらなる改善が期待できます。

また、腰痛や膝の痛みに対しても、鍼で痛みを軽減するようにツボに刺激し、その後整体で骨格や筋肉のバランスを整えることで、根本的な改善を目指すことが期待できます。

このように、鍼は内側から、整体は外側からと、体の内外からアプローチすることで、症状の原因に応じた多角的な治療をすることが出来ます。


5. 整体・鍼を選ぶ際のポイント

整体と鍼のどちらを選ぶかを決める際には、症状や体質に合わせた選択が重要です。

以下のポイントを参考にしてみてください。

  • 症状の種類やお体の状態
    上述したように、筋肉や骨格のバランスが原因の場合は整体、神経や内臓の不調、自律神経系の不調、頑固な体のコリや痛みがみられる場合は鍼を選ぶと良いですが、どちらか迷う場合には、まずカウンセリングで症状に合った施術を提案してもらうということがおすすめです。
  • 施術者の技術や専門分野
    整体や鍼の技術や知識には個人差があります。信頼できる施術者を選び、口コミや実績を確認するのも一つの方法です。鍼の場合、施術者が国家資格を有しておりますが、整体の場合は、無資格者でもできるため、正直なところ整体院によって、又整体師さんによって、技術力はまちまちです。柔道整復師が行っている整体ですと、国家資格を持っておりますので、体の知識を身に付けておりますので、その点は安心感があります。ただし、無資格の整体師さんでも、中には経験が豊富な方もいらっしゃいます。
  • 体質や不安感
    整体はリラックスしやすく、体力の消耗が少ないのが特徴です。一方、鍼はデリケートな方や痛みに敏感な方にとっては刺激が強い場合があるため、カウンセリング時に不安を伝え、苦手な場合は無理なく施術を受けることが大切です。

体の状態や症状によっては、整体と鍼の組み合わせ治療を受けることで効果が高まる場合もあります。


整体と鍼にはそれぞれ異なる特徴がありますが、症状や体の状態に合わせて施術を選択することで、健康な体作りをサポートしましょう。

実際のところは、やってみて合う合わないなどは、体質によっても違います。

最終的には症状が何回か続けて楽になる様でしたら、整体でも鍼でも問題ないと思います。

肩こりや腰痛などのお体の痛みやコリ、症状がある方、鍼か整体かで迷っている方、まずはお気軽に鍼灸整骨院へご相談ください。

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