なかなか治らない四十肩・五十肩の改善に鍼灸と整体どちらがいい?

四十肩・五十肩の改善に鍼灸と整体どちらがいいの?

四十肩・五十肩がなかなか治らない時に、改善するためには、

「鍼灸と整体、どちらの施術がいいの?」

と迷う方もいらっしゃるのではないでしょうか。

本記事では、鍼灸師・整体師・柔道整復師の視点から、

それぞれの施術の特徴、

四十肩・五十肩の改善に、どのようなケースにどちらが適しているか、

詳しく解説します。

治療選びの参考として、ぜひ最後までお読みください。

鍼灸と整体の違いとは?

鍼灸と整体の違いについて、専門的立場からわかりやすく解説したブログがコチラ↓になります。

鍼灸と整体の違いについて

四十肩・五十肩

四十肩・五十肩は、40~50歳代当たりの方に多くみられる肩の痛みと可動域制限を特徴とした症状です。

四十肩・五十肩について原因や症状の解説はコチラのブログをご参照ください。

四十肩や五十肩の原因となりやすい肩の筋肉

四十肩や五十肩の原因となる筋肉へのアプローチが大切です。

ここに四十肩や五十肩の原因となる筋肉をざっくりご紹介します。

ご自身がどの動作で肩に痛みが生じるのか、ご参考までに一度ご確認ください。

肩関節の動きと関与する筋肉一覧

どの動きで肩に痛みが生じますか?肩関節の動きは、屈曲・伸展・外転・内転・外旋・内旋といった動きがあります。

ご自身の肩の痛みがどの動作で出るのかチェックしてみてください。

肩関節の動き

肩の複合的な動きで出る肩の痛みの場合

また、四十肩・五十肩の方でも、複数の動作で可動域制限が生じている方もいらっしゃいます。

この場合は、複数の筋肉が拘縮して、硬くなっていることが考えられます。

多くの筋肉は複数の動きに関与して連動して動きを行っており、

単体ではなく動作全体の中で協調して機能します。

例えば、

服を着る際に袖を通す動作で痛みが生じるといった場合は、

肩関節の

  • 屈曲
  • 外旋
  • 外転

などの複合的な動きによってなされます。

日常生活でも、このような複合的な動きがよく使われますが、

それらの動きによって出る痛みの際は、

どの筋肉を傷めているのか、正確に把握でき、単一の筋肉ではなく、複数の筋肉へのアプローチが必要となります。そして、それらを見定めることが出来る、鍼灸師や整体師の技量も大切です。

肩関節の動作にかかわる筋肉名と深層筋

動作筋肉名役割深層筋
🔵 屈曲(腕を前に)三角筋前部主動筋
烏口腕筋主動筋✅深層筋
上腕二頭筋(長頭・短頭)補助筋比較的深層
大胸筋(鎖骨部)補助筋
🔵 伸展(腕を後ろに)三角筋後部主動筋
広背筋主動筋
大円筋補助筋✅深層筋
上腕三頭筋(長頭)補助筋比較的深層
🟡 外転(腕を横に)三角筋中部主動筋
棘上筋初動・安定化(補助筋)✅(ローテーターカフ)
🟡 内転(腕を体に)広背筋主動筋
大胸筋(胸骨部)主動筋
大円筋補助筋✅深層筋
上腕三頭筋(長頭)補助筋比較的深層
🟢 外旋(腕を外に)棘下筋主動筋✅(ローテーターカフ)
小円筋主動筋✅(ローテーターカフ)
三角筋後部補助筋
🟢 内旋(腕を内に)肩甲下筋主動筋✅(ローテーターカフ)
大胸筋主動筋
広背筋補助筋
大円筋補助筋✅深層筋
三角筋前部補助筋

✅ 肩関節の深層筋(ローテーターカフ)

筋肉名主な作用備考
棘上筋外転の初動(0~15°)外転の初動に必須
棘下筋外旋小円筋と連携
小円筋外旋棘下筋の下に位置
肩甲下筋内旋ローテーターカフ唯一の内旋筋

ローテーターカフ(棘上筋・棘下筋・小円筋・肩甲下筋)と呼ばれるこれら4つの筋肉は、

深層部にあり肩関節の肩甲骨と上腕骨をつなぎながら関節の安定性を保ちます。

特に肩関節の安定化と回旋動作において、ローテーターカフは重要です。

鍼治療は狙った筋肉に直接的アプローチが出来ます。

また深層筋は刺激が届きにくいため、鍼による直接的アプローチがおススメです。

四十肩・五十肩の改善における鍼灸・整体の特徴

● 鍼灸の特徴

  • 深層筋やトリガーポイントに直接的な作用が可能
  • 血流やリンパの流れを促進
  • 自律神経を整え、夜間痛や慢性痛の改善に働きかける

● 整体の特徴

整体は、身体のバランスや姿勢、関節・筋肉の機能に着目し、骨格や筋膜、筋肉を手技で調整する施術法です。

  • 筋膜リリースによる柔軟性改善
  • 姿勢や骨格のバランス調整

四十肩・五十肩に対する施術アプローチの違い

● 鍼灸が効果的なケース

鍼灸は肩こりが強い方や、肩関節の拘縮が強い箇所に直接的なアプローチすることが出来ます

肩関節の動きは、肩関節前面・中間面・後面で形成される、上記複数の筋肉によって行われます。

そのため、上記の筋肉の中から、可動域を低下させている筋肉を見極め、その箇所へアプローチすることは不可欠です。

鍼灸ではそれらの筋肉に直接的アプローチを行い、筋肉の柔軟性を高めるように促します。

また、

以下のような四十肩・五十肩の症状に対して鍼治療はおススメです。

  1. 夜間痛がつらい方  → 夜間痛は肩関節に滞った血流やリンパが原因の一つとなります。鍼灸で血流やリンパのめぐりを整え、余分な水分や老廃物の排泄がスムーズに行われるように促し、肩関節への内圧を軽減するように働きかけます。また副交感神経を優位にするツボへの刺激で、リラックス効果により、睡眠の質が向上を促します。
  2. 痛みや肩の拘縮が強い、可動域の低下が強い→肩の痛みや肩の拘縮が強い場合は、肩関節に炎症症状が出ているケースがみられます。このような肩の炎症症状に、消炎効果も期待が出来ます。炎症や緊張を和らげることで痛み軽減を促し、可動域の回復や拘縮の改善を図る効果が期待できます。
  3. 慢性化した痛み  → トリガーポイント鍼で深部までの筋緊張を緩和し、痛みの原因に直接的なアプローチができます。
  4. 神経の過敏による痛み  → 鍼の刺激は拘縮した筋肉の圧迫や炎症症状による神経の興奮を抑え、痛みの伝達を軽減するように働きかける役割をします。

● 整体が効果的なケース

  1. 姿勢の悪さが原因と考えられる方  → 猫背巻き肩など姿勢不良が原因となって四十肩や五十肩に繋がってしまっている方に姿勢改善を促し、肩への負担を根本から軽減します。
  2. 骨格や筋膜の歪みによる機能障害  → 骨盤や背骨などの全身の歪みを調整することで、肩への負担が減り、肩の可動域を高めます。

鍼灸と整体、併用するメリットとは?

実は、鍼灸と整体はどちらか一方だけでなく、組み合わせることでさらに相乗効果が期待できます。

  • 鍼灸で筋肉の深部を緩め、神経系や自律神経にアプローチ
  • 整体で骨格・筋膜・関節可動域を整え、動作機能を回復

例えば、鍼灸で炎症や痛みを落ち着かせてから、整体で動きをつけることで、相乗効果も期待でき、痛みを伴わずに可動域改善を目指すことが可能です。

よくある質問(Q&A)

Q1. どちらの施術から始めるのが良いですか?

A. 強い痛みや夜間痛がある場合は、まず鍼灸からスタートするのがおすすめです。

Q2. 何回通えば良くなりますか?

A. 症状の程度にもよりますが、軽症であれば数回、慢性化していれば1〜4か月程度の継続施術が目安です。

施術者からのメッセージ

当鍼灸整骨院では、一人ひとりの症状や体質に合わせた施術を大切にしています。

四十肩・五十肩は一見同じように見えても、原因や進行度合い、痛めている筋肉はその方その方でそれぞれ異なります。

当鍼灸整骨院では、整体・鍼灸・柔道整復の専門知識を組み合わせ、

痛みの緩和と機能回復の両面からサポートしますので、お気軽にご相談ください。

鍼灸と整体の両方をうまく使い分けよう

四十肩・五十肩の改善には、「鍼灸」「整体」どちらも有効ですが、

症状の段階や肩の拘縮度合いに応じた施術を行うことが大切です。

四十肩・五十肩の症状が強い場合やなかなか治らないような頑固な四十肩・五十肩の場合は、両方の施術を組み合わせることで、回復を少しでも早める効果が期待できます。

四十肩・五十肩の痛みは、とてもつらく、痛みで寝られない方や、寝返りのたびに目が覚めて体が休まらないなどの声もお聞きします。また特定の動作での強い痛みもとても不快感を伴います。

四十肩・五十肩のお悩みは、鍼灸院や整体院、整骨院、整形外科などに一度ご相談ください。

当鍼灸整骨院は、広島県東広島市西条にございます。お体のお悩み・四十肩や五十肩の施術はお任せください。四十肩・五十肩の改善を促す整体や鍼灸はコチラにご相談ください。

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